地下鉄にのって

浅田次郎原作の作品。
浅田次郎は大好きです。なんだが不思議なワールドにつれていってくる。だからといって、SFチックな現実離れした話というわけでもない。身近な人間模様の暖かさ、悲しさが不思議な世界で描かれる。
前に、鉄道員の本を読みました。その中でも「角筈にて」はすごく好きでした。時間を超えた子と父の対話のお話です。そして舞台が新宿ですから、非常に自分にとっても身近だったのです。(新宿のJRの下を通っている小さな地下道が「角筈トンネル」というのを見つけたときは感動しました。
地下鉄にのっても、時間を超えるお話で、身近な家族の話です。舞台も、新中野の鍋屋横町。普段会社に行くのに使っている駅です!。
浅田次郎は時間を超えるってのがキーワードなんですかね。純粋なSFでも、純粋なヒューマンドラマも無い。絶妙にくみ合わさった不思議な世界。時間を超える話とか、推理ものとか、結構辻褄があわないじゃん!といったところをあら探ししてしまう性格なんですが、結構理論的にもあー確かに辻褄あってる。まぁ、タイムスリップしてる時点で理論的もなにも無いか。
ジブリ映画を見た後に、現実からドラマの世界に入ってしまって、終わった後も世界を引きずって、上の空になる感じ。あれに似たようなものも感じます。ひきこまれます。
この映画では、主人公の不倫相手の、岡本綾さん演じるみち子には非常に引き込まれました。なんてきれいな人なんだろう。悲しみをうちに秘めた美人ってのはなんとも心を打たれてしまいます。調べたら現実の岡本さんは、かなりボーイッシュな人だとかでしたが。
ともかく、引き込まれます!おすすめ!